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一生忘れられない夜を
この体に刻みつける
『甘い仮面の悦楽』
著者* 音理 雄 画* 竹中せい
注文
あらすじ 大手企業の御曹司・冬哉は、誕生パーティーでエスコートホストの本郷仁と出会う。仁は、パーティーなどで女性のエスコートを専門に行うホストだ。後日、冬哉も仁のエスコートを受けるが、別れ際、突然のキスを受けた冬哉は激しく動揺する。仁は、冬哉をまるで特別な相手のように大切にするのだ。お金で雇ったホストと知りつつも、仁へと傾いていく気持ちが抑えられない冬哉は…。
ジャンル ホスト
発行日
2006/04/25
ISBN
836-0
音理 雄
先生
コメント
セレブものです。いつも地味設定なので、ゴージャスさを目指して自分なりにがんばってみました。カップリングは、夢を売るエスコートホスト×美貌の御曹司。
キーワードは仮面舞踏会と馬とピアノです。(……)
すれ違いせつな系ラブをお楽しみいただければ幸いです。
『甘い仮面の悦楽』本文抜粋
 
「ずいぶん派手な登場だったな。で、そちらの男性が噂のエスコートクラブの?」
「ええ、そうよ。クラブ『ZERO』の仁さん。今夜の私のパートナー。いいでしょう」
 沙耶子は笑顔で、背後に佇むエスコートホストを自慢げに見返った。
「はじめまして、本郷仁です。今宵は沙耶子さんを私がエスコートいたします」
 低音の美声が響く。男は胸元にすっと手を当てると、軽く一礼して顔を上げた。
 真正面から目があって冬哉はドキッとする。
 こうして間近で向き合うと、男は凛々しいの一言に尽きた。シャープなラインを描く眉と、すっきりした奥二重の瞳。高い鼻に少し大きめの口と、男らしい正統派なハンサム。
 沙耶子の影のように背後に控えていても、圧倒的な存在感がある。なにより印象的なのは、そのまっすぐな眼差しだ。きりっとしてクールだけれど、どこか意志の強そうな双眸。
 男が瞬きする度に、自分の姿を網膜に焼きつけられているようで、冬哉はいささか焦った。
「冬哉ちゃん、どうかした? ぼんやりしちゃって」
「あっ、いや、ごめん」
 沙耶子に言われてやっと我に返った冬哉は、「お会いできて光栄です」と男に手を差し伸べた。
「こちらこそ」
 仁は少しだけ身を乗り出して、薄い笑みを口角に滲ませると力強く握り返してきた。
手が離れる瞬間に男の指先が、手首をすっとかすめていったような気がした。

 
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