――言ったはずだ
今夜は手加減しないって |
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『この手の中に堕ちてこい』
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著者*
牧山とも 画*
葛井美鳥
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| あらすじ |
和風着物美人な書道家・成瀬律は、弟のように可愛がっていた椎葉貴臣に、ある日突然押し倒されてしまった。律にとって親友の弟で四歳年下の大学生である貴臣は、いつまでも甘えたがりな子供なのだが、その本性は全く違ったのだ。襲われて以来、毎日のように貴臣が自宅へ来て過剰なスキンシップをされ、もともとセクシャルなことに免疫のない律は、やめさせようと説得する。だが、それは却って貴臣を煽るだけで…? |
| ジャンル |
年下攻め |
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発行日
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2006/03/25 |
ISBN
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829-8 |
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牧山とも
先生
コメント
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紙一重でス○ーカーな年下美形×おっとりかなり鈍感和服美人のお話です。客観的には一応、年下攻めになっていますが、攻めが恐ろしく年齢不相応なふてぶてしい性格のせいか、ちっとも年下に思えない仕上がりになっております。少しでも楽しんで読んでいただけたら幸いです。
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| 『この手の中に堕ちてこい』本文抜粋 |
「律は、兄貴をどう思ってる」
「は!?」
あまりに唐突な質問で、思いきりうろたえた。表情を取りつくろう暇もない。
激しい動揺をなんとか抑えながら、問いの真意を考えて自分を落ち着かせる。
なにも、そう深く考える必要などないのだ。貴臣とて、変な意味で訊いているわけではないはずなのだから。
柾臣への淡い憧れは懸命に押し隠して、当たり障りなく返答しようとした瞬間、貴臣が双眸を眇めて呟いた。
「好きなのか」
「……っ」
なんとも直截的な台詞に、顔が熱くなる。見なくても、耳どころか首筋まで赤くなっているのが自分でもわかった。親友に対する想いは、間違ってもそんな明確なものではないのだが、あらためて口に出されると妙に恥ずかしい。
朱に染まった頬を、掴まれていないほうの手で押さえながら、律は慌てて否定した。
「す、好きっていうのはだから、ええと、変な意味じゃなくて…」
友達として好きなのであってとつづけた律の視界が、不意に反転する。
え? と思ったときには、天井を背景に貴臣に見下ろされていた。つまり、布団の上に押し倒された恰好になっていたのだ。
両手首を顔の脇で押さえつけられているだけなのに、起き上がれない。
律の身体の脇に座した貴臣が、上体を倒して熱っぽい視線を絡めてくる。
「兄貴か。趣味悪すぎだろ」 |
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