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白衣って
ストイックな感じがして
ええもんやなぁ
『フェロモン危険地帯』
著者* 猫島瞳子 画* 竹中せい
あらすじ 恋人を作るぞ! と勢い込んで高田悠太は、男だけに効く媚薬を作ってしまった。焦って薬を処分しようとしたが、営業部の男とぶつかり、薬の効き目を自ら体験するハメに。男二人でナニを屹てている現場を誰かに見られたくない悠太は、普段使われない実験室に男を連れこむが、何を勘違いしたのかその男・湯川は「なんや積極的なお誘いやな」とか言いながら、悠太に無体なことを仕掛けてきた!!
ジャンル リーマン・研究員・クスリ
発行日
2005/5/25
ISBN
759-3
猫島瞳子
先生
コメント
以前書きました研究室ののんきな面々の中でも、特にアホな子・高田が主人公ということで、楽しく書かせて頂きました!
高田も、岡田も、社会人で白衣を着てますが、学生気分が抜けていない人たちですから、子供っぽいのです。
竹中先生のイラストはどれも素敵なのですが、猫島一押しは93頁、湯川が呆れた表情を浮かべているシーンです。
今回もチマチマとしたお笑いを、いろんな部分に書き込めたので、猫島としては満足〜♪
フェロモン危険地帯』本文抜粋
 
「んんんんっ!」
 舌が、口の中で好き勝手に暴れてる……。
 口の中の柔らかな場所を、湯川の舌先がペチャリと舐め上げてくる。
 頭を振って逃げようとしたら、いつの間にか頭を捕まえられているし……。
 キッ、キスッて、一番最初は口を合わせるだけだと、信じて疑っていなかったのにっ。
 それが、おつき合いのルールだと、信じていたのにっ。
 一番最初から、舌を使ってもよかったんだ! しっ、知らなかった……。
 なんて、驚いてる場合ではなくて!
「やっ! 離せよっ! ングッ!」
 どれだけ俺が暴れても、逃げられないように、湯川がギュッと抱きしめながらキスを続行する。
 ヌチュ……。
「ふぅっ、うっ……」
 あまりの衝撃に、俺の足が震えはじめると、湯川の足がスッと俺の両足の間に差しこまれて、体勢をキープしている。
 チクショウ、なんだか手慣れてるのが無性に悔しい。
 年下の分際でっ!
 おっ、俺なんて、キスすら始めてなのに!
 はっ、初めてのキスがこんな無理やりに、しかもこんなどさくさ紛れになんて……!
 せめて、ちゃんとおつき合いの段階を踏んでから、爽やかな景色の中で味わいたかった。
 俺が長年心の中でひっそりと温め続けていた理想としては、夏の終わりの少し寂しい海か山の、綺麗な夕暮れ時が……。
 決して、年明けの寒々しくて人気のない社内の、埃臭くて媚薬の漂う部屋なんかじゃなく!
 それに、こんなチープな缶コーヒー味の甘苦いキスなんて、悲しすぎる。
 俺のファーストキスは、甘酸っぱいレモンライム味が第一希望だったのに。
 ちなみに、第二希望はノスタルジックなラムネ味だった。
 どうしようもなく的外れなことを考えるうちに、希望とのギャップの激しさから、俺の両目に涙が滲みはじめる。
 
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