君がよけいなことを
考えないおまじないだ |
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『アイドル様のヒミツの特訓』
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著者*
水島 忍 画*
氷栗 優
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| あらすじ |
普通の高校生の澤村祥吾は、父親の借金のカタに芸能事務所で働くことになってしまった。祥吾とそっくりなアイドルで、全国ツアー前に失踪してしまった『翔』の影武者だ。完璧に本人になるため、マネージャーの遥の家に一緒に住むが、遥は言葉遣いひとつにも細かくチェックしてくる。馴れないことにも頑張っていたが、ツアー初日の前日、緊張しまくりの祥吾に、遥が優しくキスしてきて…。 |
| ジャンル |
芸能界・借金のカタ |
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発行日
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2005/5/25 |
ISBN
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758-5 |
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水島
忍
先生
コメント
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この話は芸能もののようですが、実は違います。主人公・祥吾くんは失踪したアイドル様の代役だからです。しかも、貧乏勤労高校生で、飲んだくれの父親と二人暮らし。なので、高額のバイト代に釣られて代役を引き受けちゃいます。マネージャーの遥さんと恋に落ちたはずなのに、本物のアイドル様に邪魔されたりして、ビンボー祥吾くんは幸せになれるのかという話なので、よろしくです! |
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| 『アイドル様のヒミツの特訓』本文抜粋 |
「オレは……部屋に戻る!」
立ち上がろうとして、不意に抱きすくめられた。
「あ……」
今度は胸がドキンと高鳴った。
どうしたんだ。オレの胸は……。どこか身体の具合でも悪いんだろうか。
「オレ、やっぱり変だ。こんなの……離してくれよっ……」
「離さない。君が私の気持ちをちゃんと聞くまでは」
耳元でささやかれて、オレはどうしていいか判らなくなってくる。
変だ。オレ……もっと、遥にささやいてほしいなんて思ってる。遥の気持ちを知りたいなんて思ってて……。
なんだか胸の奥が熱くなる。どうしたんだろう。
「聞いてくれるか?」
その言葉に誘われるように、オレはコクンとうなずいていた。
遥は腕の力を緩め、オレの顔を見つめてくる。なんだか今更、こんなふうに視線を合わせるのは気恥ずかしい気持ちがしたけど、遥がオレを見つめている以上、オレもちゃんと見てなくちゃいけないような気がする。
「君はとても頑張りやだ。明るくて、何事も一生懸命で……君がいると、周りがみんな明るくなれる。もちろん、この私も君といて、どんなに元気づけられたことだろう」
そんなふうに面と向かって褒められるとは思わなかったから、照れてしまう。オレはいつだって、前向きに生きてきたつもりだけど、そんなふうにオレを認めてくれた人は今までいなかったように思うんだ。
「ちょっと褒めすぎじゃないの? オレはそんな大したことしてないよ」
遥は微笑んだ。
「黙って、私の言うことを聞きなさい」
どうやら、まだ遥の話は終わっていなかったらしい。 |
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